2019年8月19日 (月)

ユニオンチャーチ ヴォーリズ講演会

軽井沢に行った目的は、ユニオンチャーチで、ウィリアム・ヴォーリズについての講演会参加です。

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この教会は、A・ショーがこの地の美しさに感動し、宣教師仲間に広めたのが避暑地の始まりで外国人が多く集まり、集会所が必要になって、1906年(明治39年)に建てられました。
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格子の入った窓がステンドガラスのようにも見えます。広い空間はトラス組みの小屋で構成されています。トラスの下弦は真ん中で継いであり、下に補助材を4本のボルトで縫ってあります。鋼材のラチス梁で1ヶ所補強が入っていました。
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ヴォーリズ事務所は、戦前までで1484件の仕事をしましたが、それを一人でしたのではなく多数の所員を抱えてこなしていたこと、軽井沢事務所は現ミカド珈琲の建物にあり、夏の2カ月をここで過ごすことで避暑で集まってきた人々から仕事の依頼が多く得られたこと、当初から「和洋折衷」を意識した設計をしていて、広告にもジャパニーズテイストのの設計を謳っていたこと、商社は宣教のために必要な(宣教師のための)生活用具や建材などを輸入する目的で設立した、などの話を紹介いただきました。ヴォーリズは大戦中も日本に残るために帰化して、米来留という名前を得ましたが、これには、「アメリカから来て日本に留まる人」という意味が込められていたのだそう。終戦時には、同年・同郷の縁もあってか、和平工作のためマッカーサーと政府役人との間を取り持ったとか。
松本にも、教会、宣教師館(ヘニガー邸)、大同生命ビルなどがありましたが、全部解体されてしまいました。1軒、小学校の前の水色の洋館が、可能性があると言われていますが不詳です。
 

夏の軽井沢

Photo_20190819113501 軽井沢に行ってきました。夏の軽井沢はやはり人が多すぎ・・・。

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避暑を目的とした日本人の別荘第1号の「八田別荘」は、人気が無く苔の林の中にひっそりと佇んでいました。

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神社の鬼瓦がホントに鬼でした。こんな鬼、初めて見た。

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川に覆いかぶさる緑が、いろいろな形の競演で綺麗。新緑の頃や紅葉の時期も素晴らしいと思います。

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昭和6年築の室生犀星記念館は、修理が終わって、屋根は銅板ピカピカでした。もとはこけら葺きだったものを瓦棒葺きに改修されていたものを、今回は銅板葺きにしたそうです。暫くしてピカピカがくすんでくれば、元の杮葺きに近い趣になるでしょう。よく見る柱だけでなく、建具の縦格子も部品の部分補修(継いである)がしてありました。それにしても苔庭が綺麗!軽井沢の魅力です。松本でなこれほど綺麗に苔が出来ないと思います。軽井沢の冬は冷え込みが緩いのでしょうか?

2019年8月 5日 (月)

檜皮葺きの改修工事

国宝の仁科神明宮の檜皮葺の改修工事の見学会に行ってきました。特別、普段は工場でやっている檜皮葺きの材料の加工を現場でやって見せてくれました。

Cimg4571 桧の皮は大体3㎜~5㎜くらいの厚さで剥(む)かれてきたものを剥(は)いで薄くし、幅方向にずらして重ねた部分を特殊な形の包丁の尖った部分で5㎝程度の間隔で打ち、くっつけます。針無しホッチキスのような感じです。
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幅9㎝、長さ75㎝くらいに整えたものを屋根の基本的な部分に使い、細かいものは軒先や谷などの特殊な形状の部分に使います。
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葺く時は、檜皮がずれにくいように水で濡らして並べ、左手で押えながら右手だけで竹釘(燻すことで防腐加工されている)を使って打って野地に留めていきます。檜皮を押さえていて左手が使えないのを補うため、竹釘は口にある程度の本数を含み、舌で釘の頭を先にして押し出して玄能を持つ手で取り、打ち付けます。とても速いリズムで、写真に写りませんでした。野地は、屋根が蒸れないように、板と板の間を空けた「野小舞」となっています。檜皮の葺き足は12~15㎜くらいで、厚さは90㎜くらいになります。
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足場の椅子の脚には下に頭が出るように釘が打ってあり、スパイクのような感じで屋根面に食いつくような工夫がしてあります。口に釘を入れているので、3人の職人は会話も無く、けれどぴったりと息があった感じで見ていて飽きません。
桧の皮は、7~10年くらいで再生しまた採れるようになり、最初より2回目以降の皮が、表面の荒皮が無く上質なもので、杉などは表皮にコルク質があるため皮の再生が難しく、綺麗に薄く加工することも難しいのだそうです。施工の田中寺社さんとの取引先である山梨や岐阜の山でとれた檜皮が今回使われています。昔は地場産だったのでしょうけど。

2019年8月 2日 (金)

上越

博物館協議会の視察研修で上越に行ってきました。松本市と同じように城内にある博物館です。昭和47年に建てられた総合歴史博物館を(総合ではない)歴史博物館に「リノベーション」してリニュアルオープンしたものです。1階と屋上を売店・カフェ・展望台として無料開放し、2階を歴史博物館にして、プロジェクションマッピングやタッチパネルなどを多く取り入れ、触っても良い展示や、画像を映像操作で自分の見たいところを拡大して見れるなど、「見せられている」感でなく「自分から見る」気持ちになれる展示だと思いました。
 
昼食のお寿司屋さんはブッチして、近くにあるヴォーリズの教会を見に行きました。
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昭和13年築。入口上の破風の拝み部分の飾り(?)が微妙…。懸魚のようにも見えます。瓦には一見カジノ葉に見えたけれどモミジのようです。十字架も付いています。
松本にもお城の近くにヴォーリズの教会がありました。こんなところにも共通点が。
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外堀には蓮が満開でした。朝行けばもっと美しいそうです。松本城の西堀も、かつては蓮の名所だったそうですから、負けず劣らずな風景だったと思います。

2019年7月15日 (月)

大正時代の土蔵

  建築士会に入ってすぐの頃にやったまち歩きガイドのコースにあって、
仲間内で五連倉と呼んでいた、5棟の土蔵が並んで建っていたちきりやさんの蔵。
しばらく前に3棟解体され残っていた2棟も解体されることになりました。

解体業者さんのご好意で、棟書きを見せていただきました。

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大正14年築、大工棟梁 中村宗市

昭和6年の松本市大工組合の組合旗の製作と披露会への寄付金芳名掛け軸に名前が載っている人物です。
197名中10人目に書かれていて、寄附金額も7番目に多く、手広くやられていた人物であることが窺われます。

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大正時代にもなると、大空間では小屋組みもトラスが普通となり、金物も使われています。
外観は全く普通の土蔵でしたが、壁には土壁が使われておらず、コンクリートで、
いわゆる「木骨混凝土造」(もっこつこんくりーとぞう)です。

「単なる土蔵」も、同じ県内でも南信州の方では外壁の水切りが無いとか、
市内でも西方面は窓周りの左官仕事が凝っているだとか、
地域性があって面白いことは昨年の歴史の里のパネル展の製作過程で判っていたのですが
構造の変遷も調べてみると面白いかもしれません。

 

工作 脚立

脚立を作ってみました。一応折り畳み式。

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材料費は2000円ちょっと。設計、材料買出し、製作で正味約1日。高いのか安いのか?

楽しかったから良いのです。

このところ、何か作るときには工務店さんに材料のカットをお願いしていました。
機械で切るので切断面が綺麗だし、溝彫りもしてくれるから。
今回は自分で欠き込みの彫りもやりました。のみと彫刻刀が久々の活躍。
材料はSPF材(シダー・パイン・ファー:杉・松・樅の類の総称というか…)なので
あまり堅くなく、結構サクサク彫れました。脚が踏板材に対して放射状にとりつく部分の
角度の切り出しが難しくてこずりましたがまぁ満足。

半年後の庭木の剪定に活躍予定です。

 

2019年7月 8日 (月)

化石鉱物博物館

町会で役員のおまけで、公民館報編集委員もやらされています。
先日、委員会で地区内で個人博物館をされている方の取材に行ってきました。

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元県の職員の方で、異動した先々で集めた化石などを、自宅の離れに展示しています。

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化石そのものよりも、それを発見した時の話が面白かったです。

セメントの塊のような石を割ってみると、内部に透明な結晶が出来ていたり、
鉄平石のような、層で割れる石を割ってみると、ほんの少しの厚みの中に圧縮されていろいろな化石が入っていたり。

ウニの化石が沢山あって、とげは化石になる前に取れて無くなってしまって、
本体だけのコロンとした化石は、草間彌生さんの南瓜を彷彿とさせるかわいらしいものでした。

玄関ポーチに置かれた亀甲石は、本当に亀の甲羅に見えます。

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庭の縁石もみんな化石。

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金華橋を渡って南へ道なりに下って西向きにいく途中、右手に小さな看板があります。

 

2019年6月 9日 (日)

恒例行事

梅雨に入り

梅を漬けました。

今年は春先の雪でウチの梅は花が凍みて生りが悪く、入山辺のお施主さんから小梅を分けていただきました。
標高差で花の時期がずれるんですね。ありがとうございました。何時伺ってもご夫婦仲が良くて羨ましい。

いつもは過熟気味のものを付けるのですが、一緒に漬ける人がカリカリ目が良いということだったので、今年は若めのものを使いました。
以前は大きさの違う湯呑を使って(大きな湯呑に梅を入れて小さな湯呑を押し込んで潰す)割っていましたが
小鉢(平たくて縁が立ち上がったもの)に梅を入れて小皿を押し付けて割る方法にしてみたら、こちらの方が効率よくできることが判りました。
小鉢でなく皿でも可能ですが、縁が立上がっていると、梅が転がり出ないし果汁が飛び散りません。

梅、砂糖、梅、砂糖と交互に入れて、軽く振って砂糖を梅に行き渡らせる感じにして、それだけの簡単漬け。
分量は、梅と砂糖がほぼ同量か砂糖がやや少なめくらい。少ないと発酵や腐敗菌に負けます。

1日(18時間)後の様子

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同じように漬けたつもりでも液の上がり方が違います。
左は半分近くまで液が上がって来てますが、右は1/4くらいまで。

表面の梅には砂糖が被ってい状態を保ち、水が上がりきった(梅が液にかぶり切った)状態でもしばらくは
液の糖分濃度は上下で差があるので、1日に2回ほど液が混ざるように瓶を動かします。
濃度の差があると液がもやもやして見えるので、そのもやもやが無くなるまで続けます。
蓋の裏に液が付かない動かし方のコツは、摩擦軽減のためにタオルなどを置いた上に乗せて
上部を持って左右に水平回転させます。蓋をきつく締めておくことを忘れずに。

2019年5月29日 (水)

清川泰次記念ギャラリー

  教会の近くにある画家のアトリエだった建物を利用した小さなギャラリー。

昭和20年代の築でコンクリートブロック造。設計は双葉設計士事務所。

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中は外観ほどインパクトはありませんが、シンプルでアトリエらしいと言えば
アトリエらしい、建物でした。玄関が一番カッコよかった。

カトリック成城教会

昭和30年築 今井兼次設計の教会

塔の部分はヴォーリズの教会に似た感じがあったかなぁと思いつつ。

元は全体打ちっぱなしだったと思うけれど、現在は塔などは白く塗られています。
ステンドグラスの使い方が絶妙です。

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正面の十字架の周りは浅く円の窪みがとってあって、十字架の後ろの照明からの光で
まるでガラスの盤が取り付けてあるような錯覚を受けます。8個の小さなステンドクラスが
鮮やかながら控えめな光で十字架を囲んでいます。

床はテラゾー。

 

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