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2019年9月30日 (月)

歴史の里講座 島内まち歩き

いつもは松本のまちの中をガイドしていますが、今回は初めての島内。

音楽文化ホールから、大正時代に造られた青島の水源地、城山の配水池と、近代化遺産をテーマに水道施設などを見て回りました。

音楽文化ホールは、昭和60年に開館しました。
  ホールができる前は、鐘紡の製糸工場がありました。昭和8年にもともとあった製糸場を買収して松本工場を整備、
今も残る島内駅方面へ旧国道まで伸びる並木の広い道路は、鐘紡で造った道です。

水源地に向かう途中に流れる勘左衛門堰は、戦国時代が終わり世の中が落ち着いてくると、財政確保を目的に、
安定した水を供給して水田を増やすため、貞享元年(1684年)に開削開始、110年の歳月をかけて造られました。

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青島の水源地は、大正12年に供用開始された水道施設で、ろ過の必要がないきれいな水が供給できるということで有名でした。
ショクトウ室というポンプを収容する建物はコンクリート造で、「松本』と『水』をデザインしたマークがついています。
この建物と西奥の倉庫、集水井及び井戸と周りの石垣、階段も併せて登録文化財となっています。
今は北側に造られた新しいポンプ室が使用されていて、古い建物は倉庫(資料庫)となっています。
裏手に、昔の配水管が一部保存されています。現在使用中のポンプ室も見せていただきました。

新橋は1600年代に架けられた、安曇方面下の街道の主要は橋でした。その後何回か架け替えられるたびに位置を北に移し、
現在の位置になっています。この辺りはかつては鮭が採れ、青島村は漁権を持っていました。
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橋を渡り、国道19号線を渡り、旧道へ上る鉄骨階段の裏にかつての石製の階段が隠れています。ツタの紅葉が始まって綺麗。Cimg5151

城山の西面から南に回り込む細い登山(?)道を登ります。斜面の石垣は、かつての山城の遺構かもしれません。切り石ではありません。Cimg5152_20190930110901
文化財課職員も把握していないとのこと。ロマンを感じます。
蟻ケ崎配水池(現役)を過ぎ、菅野美穂さん主演のドラマのロケに使われた城山配水池に到着です。

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大正12年に造られた接合井(せつごうせい)と配水池が、登録文化財になっています。今は使われていません。 
配水池は地下タンクになっていて屋根にも土が盛られているのである程度一定した水温を保てたのだと思います。Cimg5154
コンクリート製で外壁の一部に煉瓦が使われています。

この日は特別、隣にある現役のタンクの屋上に登らせていただきました。
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ドーム型の屋根は案外滑って難儀ですが、上からの景色は気持ちよく、風に吹かれて、いい大人が童心に戻ってはしゃいでしまいます。
学生時代に青山のビルの屋上に忍び込んだ(見学目的です)時に似た気分。

城山は、かつて犬甘(イヌカイ)城があった場所です。南北に5つの曲輪(くるわ)があり、その間を堀切が分断しています。
小さな山城ですが、松本平の状況を見渡すことができるロケーションがこの城の一番の強みであり、反対にこの城が落とされると
この平一帯の防御が不可能になってしまうような重要な城でした。
幕末に藩主が城跡に桜やカエデを植えて領民に開放し、いわゆる公園としました。
明治6年に明治政府の出した太政官布告に基づき、明治8年に公園に指定された、
県内最古、国内でも最古の類に数えられる公園です。
現在は山の手入れが行われないため、西の斜面の鬱蒼を木々が茂り、かつての眺望は失われています。

国道沿いに、創業約150年ほどになる新橋飴さんがあります。店舗部分の設計は、宮脇檀氏。先代が芸大の先生と親しく、
宮脇氏を紹介(推薦)してもらったとのこと。什器も一緒にデザインされ、和モダンな感じの店舗です。
名物のたぐり飴は、砂糖を使わない麦芽の糖化で作った飴で、容器を持参すると量り売りもしてもらえます。

笹井酒造は、今期の仕込みの準備が始まって忙しくて見学に対応できないということで、今回は外からチラ見のみ。
建物は大正5,6年頃の築で、煉瓦の煙突も残っています。
ここに移る前は村井宿の中にあり、そちらにも冠木門のある立派な建物があります。

はす向かいにある白木染工場も古く、創業130年くらいとのこと。予約制で染物体験ができます。
ちなみに、ウチの町会の祭りの法被を作ってもらっています。「うちはプリントではなく、自分ところで染めてるからね」

今回の見学会のための予習で知ったことなのですが、この地区には昔「亀長電気工場」がありました。
この工場は、元は諏訪の方で鋳物工場をやっていた人が事業を広げるため
この近くに明治38年に送電を開始した安曇電気の発電エネルギーを求め、明治41年に工場を造りました。
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42年には、日本初の「電気炉製鋼法を発明して鉄鉱石から鉄鋼を造ることに成功」し、その後、その技術は
アルミなどの製造技術に生かされ、昭和電工へと発展していきました。
そんなすごい工場があったなんて!衝撃でした。

この地区は、奈良井川の水運、街道筋という人の往来、水力エネルギーの恩恵、豊かできれいな湧き水で
松本でも有数の近代化の地域だったのだということを知りました。

 

 

 

2019年9月15日 (日)

ボランティア募集

  信州大学の梅干野先生からボランティア募集のお知らせがありましたので、

数少ない読者の方へもご連絡させていただきます。

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2019年9月10日 (火)

京都⑫ おまけ

京都のトマソン
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看板建築
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京都⑪

最後の見学場所は 並河靖之七宝記念館

明治27年に建てられた建物と繊細な七宝の世界が見所です。(作品んは写真不可)
通り土間の台所も見学できます。

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京都⑩

京都の旅も終盤

無鄰菴は、煉瓦の洋風倉と和館、素晴らしい庭園で癒されます。

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京都⑨

次の日

ヴォーリズ設計の、YMCA関連3棟。モルタル仕上げのレンガ塀は、後ろから補強がしてあります。

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ヴォーリズ設計の駒井邸

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階段は緩勾配、各所に収納が考えられた住宅です。廊下の巾木には小さな引出し収納がありました。
階段下のトイレの天井は低く、何とも言えない曲線。
気持ちの良いサンルーム、出窓風のベンチ。
2階の廊下には、小屋裏収納への収納はしごが。

お隣に藤井厚二設計の喜多邸があり、特別公開で内部の見学が出来ました。(写真掲載は不可)
線の見せ方がきれい。襖の下框の小ささ!1枚ホゾで良く作りました。階段の手すりも素敵でした。

 

京都⑧

宿泊施設まで、テケテケ。京都の町はなぜか迷う。5回も道を訊いてしまいました。

途中で出会った建物

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先斗町歌舞練場 は 昭和2年竣工  設計は大林組の木村得三郎

今日のお宿は、HOSTEL NINIROOMさん
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京都⑦-東華菜館4

東華菜館の、サッシはスチール製

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引き手はシンプルデザイン。
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トイレは多分改修されていると思いますがこんな感じ。案外シンプル。

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満足しました。

京都⑥-東華菜館3

1階に戻り、再度エレベーターで上階の一般客席へ。

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このお部屋には電話ボックス、カウンターバーもあります。
注文してから、屋上へ行っても良いかと訊いたらまさかのOK!
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塔屋を間近で見させていただきました。ちなみに屋上にもテント屋根の客席があります。
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ドアの意匠も素敵。格子模様は、タイルや壁紙などにも用いられています。
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食事をするつもりでしたが、予約が入っていて6時までに出てくれと言われ
杏仁豆腐だけいただきました。
このお店は、豪華な建物のわりにはリーズナブル。おすすめです。

~次へ~

京都⑤-東華菜館2

上階から客室を見せていただきながら(食事には早めの時間で他のお客様がいなかったので特別見せていただけました!)
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京都④-東華菜館1

東華菜館は、大正15年築 ヴォーリズ設計の、元々矢尾政レストランという西洋料理店だった四川料理店のビル建築。
スペイン・バロックの、装飾が楽しい建物です。

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ワクワクしながら入ると
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天井がスゴイ!
そして、右手にある日本最古の現役エレベーターで上階へ。思いのほか高速です。
楽しむ余韻も無く到着。素敵なエレベーターホール。
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~次へ~

 

京都③

地下鉄に乗って烏丸御池で下車。京都文化博物館へ

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別館は明治39年竣工、辰野金吾による、旧日本銀行京都支店です。
旧営業室はホールとなり、コンサートなどに使われ、諸室はギャラリーになっていました。

錦市場を冷かして、南下していき

昭和10年、ヴォーリズ設計 救世軍京都小隊(教会)
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大正2年、こちらもヴォーリズ設計 京都御幸町(ごこうまち)教会
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京都は本当に教会が多い。

鴨川のほとりに出ると、対岸に見えるのは
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大正15年築 西洋料理のレストラン菊水


そしてそのお向かいが、本日のメインの東華菜館!

~次へ~

京都②

お次はヴォーリズ事務所による、日本基督教団洛陽教会。

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1988年築。ヴォーリズの精神を引き継いだ設計。

京都御所の西側に回って、

昭和7年築、ヴォーリズ設計の大丸ヴィラ(元大丸百貨店社主の旧宅)
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壁面の煉瓦のモザイクが独特。
非公開なので塀越しに外観のみお邪魔しました。

北上しながら

明治31年築、設計:ガーデナーの日本聖公会聖アグネス教会聖堂
幾何学模様系のステンドグラスを中から見てみたかった。
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1929年(昭和4年)竣工の、平安女学園中
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構造設計は東京タワーと同じ 内藤多仲だそう。

さらに北上して、昭和11年 ヴォーリズの旧サブリナ館
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残念ながら、工事中。

そして、旧シャイブリー邸の「バザールカフェ」。
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こちらも残念ながら、貸し切り営業中で見学できず。
左手に木製デッキの通路があって、おそらく―庭に繋がっているのでしょう。
2階の窓はサッシに交換されていますが、1階の窓はヴォーリズらしい割りの格子窓。
曜日限定で営業し、異国籍料理を提供しています。

 

 

 

 

2019年9月 9日 (月)

京都①

京都へ行ってきました。

暑かった。

神宮丸太駅から出発し、まずは旧京都中央電話局上分局庁舎。

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大正12年築、設計:吉田鉄郎、施工:清水組。現在はスーパーが入っています。床下換気口はぐるぐるデザイン。

次に向かう途中の、素敵なタイルとアイアンワーク。
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京都御所の近くの、旧新島襄邸。
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テラス(バルコニー)がぐるっと三方に回っています。明治11年築。設計・施工者とも不詳。玄関は、外部に下駄箱があり、呼び鈴が吊下げてありました。外観は洋館ですが、内部は和風な造りを洋家具で洋風に使っていたようです。台所は板張り床で、台に乗せた置きクド、流し台、井戸(!)が備え付け。応接間の暖炉と、余熱をダクトで回す暖房設備が付いています。トイレは腰掛式の「洋風便所」。
付属屋(和館)は、雨戸が縁と部屋の境に入っていました。縁の外が普通なのですが。

2019年9月 6日 (金)

高山視察 お楽しみ編

綺麗な古い町並みも良いですが、プラプラ歩きをして偶然出会うモノも面白い。
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大正時代に流行った天井材の模様打ち出し鉄板と、素敵な型ガラス。

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石組と砂利と踏み石の階段。どこに足を置くか。
踏み石が無ければ段鼻に近いところを歩くのが普通(私は)。
踏み面のまんまかは、案外歩きにくいもの(私は)。

 

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高山の古い町並みから見上げた高台に塔屋が見え、ガイドの方が、『開智学校と同じころ建てられた学校、煥章学校(カンショウガッコウ)が復元されて図書館になっています』と紹介してくれたので、自由行動の時間に行ってみました。平成16年築の、外観だけ当時の建物を模して造られた現代建築でした。内部は全く現代風。外観はかなり頑張っていますが、のっぺりした軒裏が残念。

帰宅してから調べて知ったのですが、この中に鷹の彫刻があり、その作者は『山口権之丞(権蔵)』で、松本の舞台や神社などの仕事をしている人です。

2019年9月 5日 (木)

高山視察 お楽しみ・建物編

高山は、「古い町並み」のほかにも気を惹かれる建物などがありました。

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水車の廃材を使ったのかなと思われる門扉
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明治時代っぽい煉瓦造の建物
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いかにも昭和初期という感じの商店、ショーウインドウ
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町家のエリア内だけれど武士階級として扱われた医者の邸宅、洋館
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極めつけは、何の気なしに通り過ぎてから思わず引き返して母屋を数えてしまった、奥行き24間の切妻屋根!

高山視察 建物編1


高山市政記念館は旧役所。
Cimg4752  Cimg4753 Cimg4754 明治中頃の建築ですが、最初から窓にガラス(この時期だから輸入ですね)が使われた立派な建物で、窓の敷居は敷居溝で、下框に木製の戸車が仕込まれているそうで動きがとても滑らかでびっくりしました。玄関は一般用と貴賓用に2ヶ所あり、瓦の紋が変えてあります。さらに、ケラバ瓦も紋入が使われ、その出隅はなんと!留めに造られた紋が!。隣の蔵の方は斜めに紋が入っていました。芸が細かい!

高山陣屋は、全国で唯一現存する徳川幕府郡代役所・役宅・お城から移築した1600年頃築の御蔵を合わせた呼称で、見ごたえのある建物です。建物の屋根から落ちる雨水を集めて貯める防火用水や、お白州(高山には海が無くて砂が取れないので小石が敷いてある)などもあり、建物と機能を結び付けて見学できます。
Cimg4769 Cimg4768 Cimg4766  御蔵は、移築に当たって短くなったそうですがそれでも十分長く、軒下もとても広くその規模に圧倒されます。こけら葺きの補修が軒下から見ることができます。中には、杮板や割板の実演を兼ねた製作スペースがありました。

高山視察 真面目編2

  高山の名所でもある宮川朝市。

Cimg4756  綺麗な宮川の河川敷の広場は人気がありませんでした。もったいない。

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川沿いの道路には大きな木もあり程よい木陰が。

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路地の奥にいざなう看板がかわいらしく、路地にも飛び石で誘導デザインがしてあります。

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名物の地元野菜も、素敵な盛り方がしてありました。

高山の古い町並みには水路があちこちにあり、緑の設えが各所で見られました。
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そのセンスがとても良くて、統一感も感じられたり。水路への転落防止に無粋な手摺ではなくかわいらしい鉢植えで対処しているのがとても感じが良かった。

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松本に負けず、水がとても似合う街並みです。

高山視察1 真面目編1

まちづくり委員会の仲間と松本市都市政策課の方と、高山へまちづくりの視察研修に行ってきました。

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コンビニや銀行も古い町屋を意識したデザインにしてありました

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バスの駐車場は外側からは建物があるようにしか見えないけれど高低差を利用して壁の向こう側に屋上のバス停がありました。

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信号機の柱と腕の部分を一体にデザインしたことで見た目がとてもすっきりとしていると感じました。

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古い町並みのエリアは電柱をなくすために、軒下や屋内に電線を回してあり、木造家屋の密集地の火災に備えた消火栓やホース格納庫のデザインも町家に合わせたもので造られていました。

Cimg4725 水路の蓋は板又はグレーチングに板を取付けたもの。

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消防詰め所の看板も昔風に喞筒庫(ショクトウコ:ポンプ庫のこと)と看板が出されていました。

2019年9月 2日 (月)

仕事場

以前造った作業机の背面に収納棚を造りました。

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ずっと気になっていたパソコンの配線が隠せました。

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